わろてんか 10/13(金) 新一兄さんと、てんの約束。「辛いときこそ、笑うんや」

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店が傾き新一が倒れたうえに、悪いことは重なるもの。
伊能製薬が、藤岡屋の危機を知り縁談を断ってきたのだ。

ハツが用意した結納の準備も、無駄になってしまった。
上等な着物を何枚も用意したのに…落胆するハツ。

しずは、新一の病気平癒を祈願して神社でお百度を踏んでいた。
てんもやってきて、一緒にお参りをする。

ある日、珍しく少し起き上がった新一は、
「笑うことは人間だけの特権や、辛いときこそ笑うんやで」
「約束や、頼んだで」
と、てんに言う。

藤岡屋の使用人と家族は、儀兵衛を探し回っていた。
藤岡屋はわしの代で終わりや、という言葉を残して姿が見えなくなっていたのだ。

蔵の中にいる儀兵衛をみつけた一同は、首をつると早とちりして必死で儀兵衛にしがみつく。誤解が解け、人騒がせな儀兵衛に呆れた一同は笑い出してしまった。

鬼の目にも涙。
笑いは人を幸せにする。

病床から笑い声を聞く新一は、一筋の涙を流しながら微笑んだ。

感想

新一兄さんとてんの約束~蔵の中で大騒ぎ~新一兄さんの涙、この一連の流れがうまくできていたら、知的で深みのある素晴らしい「笑い」を呼び起せたと思うのですが…残念でした。

泣いて笑ってのドタバタ喜劇は悪くないです。
ただ、舞台とテレビでは、見え方が違うんですよね。舞台だったら無理なく笑えたかも知れない。そもそも「笑い」は難しいですよ、泣かせるほうが簡単ですよ。

伊能家との縁談は破談に

結納の日取りまで決まっていたのに、藤岡屋の窮乏を知った伊能家は縁談を断ってきました
伊能家にしてみれば、結納をかわす前に気がついて良かった…といったところでしょう。

ハツさんは、座敷に飾られた結納の品々を見ながら落胆しています。
儀兵衛さんの歩く姿も力がありません。

わたしは、破談の会話シーンの不自然さが気になりました。
伊能家の当主は、自分から言い出した縁談を結納直前で断るという、とても非礼なことをせざるをえなくなり、わざわざ大阪から藤岡屋に出向いて「お断り&お詫び」に来たのです。あんな尊大な態度を取るわけないでしょう。商売をしているもの同士なら、同情や、見捨てて申し訳ないという気持ちがあって当然だと思います。

新一兄さんも長くない

しずさんは泣いていました。いよいよ新一さんの命が危なくなったのです。

薬屋やのに、わしは息子の病気も治されへん…」

新一さんのために洋薬を急いだことが裏目に出てしまい、藤岡屋を危機を招いてしまった儀兵衛さんは、痛々しいほど落胆しています。

新一兄さんとの約束。辛いときこそ笑うんや

新一兄さんは、珍しく床から起き上がっています。
日光が部屋に入って明るく、新一さんも少し気分が良いようです。

「この店を大きゅうして、お父さんを笑わせてやりたかったんやけどな。これからは、お前がお父さんを笑わせるんやで」
「人間は、お金や地位や名誉を競い合い、はては戦争もするアホな生き物や。
人生は思い通りにならん、辛いことだらけや。そやからこそ笑いが必要になったんやと、僕は思う。」

辛いときこそ笑うんや。みんなで笑うんや。頼んだで」

新一兄さんは、自分の命があとわずかだということを悟っているのです。
てんもそれを否定せずに、兄さんの思いを受け止めました。
そして、2人とも泣かないで、笑って指切りげんまんの約束をしました

儀兵衛の姿が見あたらない

儀兵衛さんの姿が見えなくなり、藤岡屋が騒然としています。
トキと番頭の話によると、

「藤岡屋はこの代で終わる。みんなは元気で末永く暮らせ」といい、みんなに暇を出すよう番頭さんに言いつけたあと、姿が見えなくなったというのです。

まさか…へんな気を起こしたんと違うやろな?

平太の言葉に、一同は不安になりました。

笑いは人を幸せにする薬

儀兵衛さんは蔵の中で足台に乗り、ロープの輪を手で広げようとしていて…そのとき家族・使用人一同が、蔵の中になだれ込んで来ました。

「藤岡屋のことなんて、もうよろし!伝統も関係あらへん」ハツさん。
「あんた!無口で堅物でつまらんお人や、けどその仏頂面眺めてると、私は心の底から安心するんどす~」しずさん。
「お父さんの雷が怖おうて怖おうて。けど叱ってくれはって、ほんまは感謝してます」てん。
「ギョロ眼の鬼さん言うたけど、お父さんが大好きどす」りん。
「だんさん、わてはホンマの親やと思てます~」風太。

多人数でしがみつかれ、お父さんは台から落ちてしまいました。

「お前ら、危ないやないか!」

お父さんは、ロープで重いものをつり上げて動かそうとしていたのでした。
ほっとした一同から笑いが起こります。

ひとしきり笑ったあと、ため息をついて儀兵衛さんが言いました。

「笑いは人を幸せにする薬なんやな」

鬼の目にも涙や。再び笑いだすみんな。
その声を病床から聞く新一兄さん。一筋の涙を流しながらも微笑んでいました。

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あとがき

残念です!もし、蔵の中のシーンが成功していれば…

「薬屋なのに自分の息子も救えない」と嘆いていた儀兵衛さんは「笑いという薬」に気づき、藤岡屋の人々の愛情に包まれる。生きて笑えることの幸せ。

もうすぐこの世を去る新一兄さん。
みんなの笑い声を聞きながら涙を流す新一兄さんの寂しさ、優しさ。

これが見ているものの胸に迫り、感動の山場となるはずでした。

残念ながら、うまく行ってなかったです…。お父さんが自殺しようとしていたのかどうかも、本当のところわかりません。てんのわざとらしい笑いは、父が本気で死のうとしていたことに気がつき笑いに収めようとしたのか?そういう風にも見えました。

こんな難しい「笑い」に挑戦するとは、ドラマ制作の人たち、かなりのチャレンジですね。

舞台であれば、大げさな動作も不自然にならないでしょうし、セリフの合間に観客の笑い声も入って一体感があります。でもテレビでやるのは難しすぎないでしょうか。

蔵の中のシーンは多分多くに視聴者に不評だったでしょうが、わたしは「わろてんか」のチャレンジ精神は応援したいと思います。失敗だったけど、何か深みのある感情を伝えたいという意思は感じました。

一方、儀兵衛さんの「みんなに暇をだすように」発言のあたりは、手抜きしないで欲しかった。儀兵衛さんが店や使用人を簡単に放り出すなど、ありえないと思います。これまでの回で作り上げてきた儀兵衛さんの人物像を大事にしてほしい。

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