カーネーション(71,72) ひとり出征していく勘助は、ほっとしたような笑顔だった

※ネタバレ含んでいます。ご注意ください。

 ダイジェスト

パーマ機を供出した安岡髪結い店は閉店し、八重子(田丸麻紀)がオハラ洋装店で働くようになった。ある日、糸子(尾野真千子)は突然、奈津(栗山千明)から呼び出され、吉田屋の購入を持ちかけられる。相変わらずの奈津は決して頭を下げようとしないが、糸子はその借金の額に驚がくする。夫に逃げられ病身の母を抱えた奈津の苦境を八重子から聞き、糸子は助けようと奔走する。せめて奈津を雇おうとする糸子だが、すでに遅かった。

昭和19年9月。引き手がおらず、だんじりは中止になる。糸子(尾野真千子)の長女・優子(花田優里音)は相変わらずの軍国少女ぶり。次女・直子(心花)は、来年は自分がだんじりを引くと、幼いながら強く決意する。有事に備え名札を縫いつけた服に抵抗を感じる糸子。ある日、久しぶりに勘助(尾上寛之)が姿を現す。だが勘助は、糸子に別れを告げぬまま再び出征していく。間に合わないと知りつつ、勘助を追って糸子は走りだす。

引用:Yahoo!Japan テレビ

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ひとり出征していく勘助は、ほっとしたような笑顔だった

※ここから先は個人的な感想です。

悲しい、寂しい。
温かい灯火が、ひとつずつ消えていくような寂しさです。
ひとり出征していく勘助の、ほっとしたような笑顔が美しかった…。

必要以上に人物をいじめない、品格のあるドラマ

大日本婦人会の、例のおばはんの次男さんの葬列が出ました…。
かつて、糸子に「戦地に夫を送り出して、お国のために立派に死んでこいと。それくらいの気概はないんですか!」と言ったあのおばはんは、悲痛な表情で遺影を抱えていました。

葬列が過ぎていくところでシーンが終わり、それ以上は描かれませんでした。
そこがこのドラマの節度のあるところです。あのおばはんは、身内が戦死しても偉そうな建前を言うのだろうか?という、わたしのいささか意地の悪い好奇心には応えてくれません。必要以上に登場人物をイジメたりはしません。

しみじみ思います、カーネーションというドラマは、節度も品もある。
現在放映中の朝ドラとは格が違いすぎます…。あぁまた言ってしまった。

吉田屋の広間も軍のものに…

吉田屋の広間は今はがらんとして、調度品には白い布がかけられてましたけど、この部屋で糸子の祝言があったのです。みんな花嫁の登場を待ちきれずにお酒を飲んで、どんちゃん騒ぎしましたよねぇ。

勝さんはニコニコしてました。
お父ちゃんは『高砂』を謡ったけど、誰も聞いてなかったね。
勘助は、ベロベロに酔っ払って大笑いしてた。
泰造兄ちゃんは、静かに座ってた。

懐かしくて寂しくて泣けてきます。昔は幸せだったなぁ。

家業のことでは一度も涙を見せたことのない、奈津も哀れです。
だいたい奈津のお父ちゃんが全部悪いわ!奈津の婿さんを見る目もなく、跡継ぎを一人前にするまえに自分は死んでしもうて(;_;)

そして勘助…

そして勘助も、ひとり出征していきました。

久しぶりに外に出た勘助は、だいぶ顔が痩せたように見えたなぁ。
一度戦地から帰ってきたものが、また徴兵されるなんて、そんな事あるのでしょうか。誰にも見送られず、ひとり家を出て電車に乗る勘助(;_;)

いつもどおり、ガミガミと店の子たちを叱りつけたり、笑ったりしてる糸子を遠くから眺める勘助は、糸子ともこれでお別れやと、自分の運命を分かっているかのような、ほっとしたような美しい笑顔でした。

勘助と安岡のおばちゃんは、最近ずっと暗い家の中に引きこもって過ごしていたけれど、今日でそれも終わりです…。

わたしは、糸子の祝言で酔っ払ってご機嫌な勘助の笑顔が忘れられません。
できることなら、和菓子屋のお兄ちゃんからおっちゃんになって、お爺さんになって、いつまでも「糸やーん」とニコニコしてて欲しかった…(;_;)。

あとがき

カーネーションというドラマは、

太平洋戦争という、日本が一番不幸だった時代を女性の視点できっちり描く。
でも必要以上に人を貶めることもなく、残虐なだけの描写もない。
アカとか大政翼賛会などの時事用語の説明はない。
回想シーンも、ほぼない。

潔く品位があり、視聴者にも(ある程度の)知性・感性を要求しているドラマだと思います。NHKは、もうこんな覚悟で朝ドラを作れなくなったのでしょうか…。

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